インプラント矯正
もくじ
インプラント矯正
矯正歯科治療のひとつに「インプラント矯正」という方法があります。インプラントなら聞いたことがあるという方もいると思いますが、インプラント矯正がどんな治療なのか分からない方も少なくないと思います。
床矯正ではインプラント矯正を使用しませんが、参考としてここではインプラント矯正の方法やメリットデメリット費用について、簡単に解説していきたいと思います。
インプラント矯正とは?
インプラントとは、歯が無くなってしまった部分に人工の歯根を植え付け、その上に人工歯を取り付け噛み合わせを作る治療です。
インプラント矯正とは、このインプラント技術を矯正歯科に応用し、顎の骨に埋め込んだ矯正用インプラントを支点にして移動したい歯を動かすという治療法です。
インプラント矯正に使用されるインプラントは一般的なインプラントとは違い、長さ1?程度、太さ2?前後の短めの矯正用インプラントになります。埋め込んだインプラントは、固定源として使用しますので、ずっと残るものではなく、不要になったら除去します(期間の目安は6〜8カ月)。
インプラント矯正のメリットとデメリット
インプラント矯正の最大のメリットは治療期間の短縮です。インプラントを軸にした固定源がしっかりとしているので、歯を効率的に動かすことが可能です。
デメリットとしては、歯を動かしても、実際長持ちするかどうかということです。歯というものは、本来生えるときから、使いながら(噛みながら)その歯の位置が決まってきたのです。言い換えると「その人の噛み方、生活習慣によって歯並び、噛み合わせが作られた」のです。それを勝手に都合のいい位置の動かそうとしても、その位置で順応するでしょうか?
歯が無くなった場所に入れる、矯正用ではない、本来のインプラントは顎の骨に埋め込んだインプラント体と顎の骨は、特殊な結合をして固まります。しかし、インプラント矯正で動かされた歯は天然の組織なので、あまり不自然な噛み合わせ、その人の身体に合った噛み合わせではないとすると、歯の持ちが心配です。
さらに、もう一つのデメリットとしては、健康な組織に矯正用インプラントを埋め込むことにより、組織を傷つけることです。
インプラント矯正の費用
インプラント矯正に使用されるインプラントは1本あたり33,000円〜55,000円です。
まとめ
実際、インプラントを打ってまでして歯を動かす必要があるのでしょうか?
インプラント治療自体も患者さんにとっては結構抵抗感があるものです。このインプラント矯正に関しましては、歯医者側の引出しの一つとして置いておきたいものかもしれませんが、個人的には、そういうニーズがあれば仕方がありませんが、あまりおすすめしたいとは思いません。
当クリニックでは“歯を動かす”ことよりも、“歯を長持ちさせること”を一人の歯科医師として重点をおいて治療をしていきたいと考えております。