歯科衛生士セミナー MPSベーシックコースⅠ
○MPSとは、Mouth Prevention Specialist 口腔予防専門士
予防のスペシャリスト、専任で、MC(Dr)と同じ知識、診断、目的意識、綿密なコミュ二ケーションを持ち、患者の検査、診断、情報提供、ハイスキルな口腔内の表面処理、効率的な記録に基づくリスクマネージメントを行う。
○スケーリングについて
DrClayton Graceyがキュレットスケーラーを開発したころ(1939年 78年前)はエジソンが電気を普及しているより前で、術者は椅子に座る患者に立位で合わせていたので、現在の術位と異なる。
教科書どおりだと、体勢が辛いことがある。今までの機械にあわせる方法から、人的に合わせる(HUMAN WAY)を大切にする。
○キュレットの形状
ブレードの長さ 4ミリ・・長すぎて歯周組織を傷つけてしまう。
2ミリ・・細かいところも動かしやすい。
選択からの自由
教科書上では、多くの種類を使用したり、様々なメーカーからスケーラーが出ているが、道具は少ない方が効率が良い。滅菌する道具の量や保存場所を必要としてしまうため。
○SRPについて
歯根セメント質の厚さは、アルミホイル1枚程度(0.01ミリ)なので、削れてしまうと知覚過敏になる。
よくといであるスケーラーでSRPを行うと、セメント質まで除去してしまう可能性が高い。
SRPはセメント質にプラークが付着しているだけのようなイメージで行う。
根面を触って引っかかりが無い限りは無理に除去する必要はない。
○Human Way
人間の固有感覚、体勢感覚で自分の一番楽な姿勢を探す。
脊椎はまっすぐにし、手首をなるべくまっすぐにする。
ペングリップよりも筆グリップで中指レストの方が安定する。
第2.3指を曲げると手首がまっすぐになりやすい。
薬指は正中神経と尺骨神経の2つの支配なので、不安定になりやすい。
○スケーラーの動かし方
グリップは4点接触で、第1.2指の屈伸の方法によって取れる部位が異なる。
○TBIについて
TBIをする前に患者さんに問診をする。
どのように磨いているか、時間は、方法はなど、確認してからTBIの指導を進める。
新人歯科衛生士にたいしての良いセミナーだと思います。、
つい難しく考えがちなポジショニングや、完璧をめざそうとする、スケーリング、SRPは、実際にもっとシンプルに、やさしく考えることによって、患者さんのご負担も新人へのプレッシャーも少なくなり、よりいい方向に向かうのではないかと感じました。
新人指導の参考にもなりました。
講師の先生方、有難うございました。院長近藤哲夫