肥満によって次々と疾病をひき起こしてしまうことを “メタボリックドミノ” といいます。

最初のドミノは食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足や寝不足、ストレスなどの生活習慣の乱れです。

生活習慣の乱れから余分な脂肪が蓄積され、肥満になります。

脂肪組織、特に内臓脂肪は脂肪の合成・分解が活発なため、過剰になると、血液中に分解物である脂肪酸が増加します。

その結果、高脂血症を発症しやすくなります。

また、多量の脂肪酸は全身を巡って筋肉にも悪影響を及ぼし、インスリンが作用しにくい状態(インスリン抵抗性)を作り出します。

すると、血液中の糖を筋肉中に取り込みにくくなるため、糖がエネルギーとして消費されず血糖値の上昇につながります。さらに、インスリンが交感神経を亢進させることで、高血圧にもつながります。

肥満から始まるメタボリックドミノ

このように、インスリン抵抗性を一旦引き起こすと、ドミノ倒しのように、次々と病気が進行し、ついには、失明、下肢切断、脳卒中、心不全のような最終段階まで達してしまいます。

内臓脂肪の過剰な蓄積こそが、高脂血症、高血糖、高血圧のリスクを高める根本的な要因であり、これら生活習慣病のリスク軽減のカギを握っているのが内臓脂肪の量なのです。

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