歯周病は糖尿病を悪化させますが、糖尿病により、歯周病も悪化することが多いです。
糖尿病の合併症として、網膜症・腎障害・神経障害・血管障害が知られていますが、さらに、歯周病も合併症のひとつと考えられるようになってきました。
この理由として、高血糖があげられます。血液中に糖分が多いと、ヒスタミン、プロスタグランディン、炎症性サイトカインなどのケミカルメディエーターを過剰に産生してしまい、歯周組織を破壊し、機能を弱らせ、その結果、歯周病菌に対する歯周組織の抵抗力を低下させてしまう傾向にあります。
また、高血糖は歯肉の弾力性を保つコラーゲン線維の成分を減らすこともわかっています。
こうして、糖尿病の患者さんは歯周病にかかりやすくなり、すでに糖尿病にかかっている人は状態が悪化しやすくなるのです。